ぱぴぷぺ_ぽきぷし通信

過去関心 Poughkeepsie の日記(バスケ式+)

Fire Waltz

1/2にお正月の別れを告げたその翌朝、兄が倒れているのを父が発見。

急性硬膜下血腫により意識不明。

救急隊員がかけつけるも、なかなか受け入れ先が決まらない。病院へ報告「散瞳状態」。やっと県立病院が受け入れてくれ、緊急開頭手術により溜まった血を切除する。

仕事始めを三日ほどやっつけ、取って返し見舞う。
変わり果てた兄の姿。目をぎゅっとつむっている。
顔や手足は日に日に腫れあがり、どす黒くなっていく。
体温39℃、熱い。その手足や頬を擦る。

そして、聴こえはしまいだろうが、好きだったエリック・ドルフィやセロニアス・モンク矢沢永吉松山千春をイヤホンで聴かせてやる。なかでも大好きだったE・ドルフィの最高傑作 ' Fire Waltz '・・・

主治医にCT画像を見せてもらいながら説明を受ける。奇跡的に息を吹き返したとしても、右半身不随・言語野の障害はさけられない。それでも腫れが引いたときに戻すため、開頭した頭蓋骨は外したままで包帯で包んである。

人工呼吸器と心臓を動かすため、血圧を45/23位にむりやり保ってはいるが、あとは兄のその心臓のがんばり次第だと。

長期戦を覚悟し、仕事もあるので昨晩横浜に戻った。
と、その深夜父から電話があり、先ほど病院に呼び出され血圧20から0になり、ついに逝ったと。

後から思えばと父曰く、夜中の2時過ぎに病院から呼び出された時「何分くらいで来られますか?」と訊かれたらしい。
つまり、主治医が臨終に立ち会わせてくれるため、無理矢理持たせてくれたのだろう。病院を出る迄、手を合わせて礼で見送ってくれたという、感謝。

 ' Fire Waltz ' 12
 ' Straight Up and Down '

 ' Round Midnight '
 ' Blue Monk '
 ' Blue Monk '
 ' Straight, No Chaser '

 吉田拓郎(浜省版だけど、ご本人も演ってます)
 矢沢永吉
 松山千春
松山千春
 

1/12 3:07までの10日間、彼にとっては「長い夜」となり、そして「飛び越えた」。

子供の頃、河で溺れ死にかけた私を助けてくれた兄、今私がいるのは彼のお陰、ありがとう。
手術後、意識が無いとはいえさぞ苦しかったろう。
成仏してくれ。

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そういえば、この曲のイントロの弾き方も教えてくれたね。
' 'Stairway to Heaven '