ぱぴぷぺ_ぽきぷし通信

過去関心 Poughkeepsie の日記(バスケ式+)

アンクル・トム

私くらいのおっさんで「カシアス・クレイ」の名を知らないものはいないだだろう。

しかし特にボクシングファンではなかったので、この番組で取り上げられた「世紀の決戦」のTV放映も残念ながら観のがした。

で、先日このドキュメンタリーの解説付のダイジェスト版を観ていて、思わず引き込まれた。まず単純に、ジョー・フレイジャーとクレイとの確執の始まりの辺り。そしてベトナム徴兵拒否。賢い彼の事、巧く徴兵拒否をやりおおす為に、モハメド・アリ「偉大なる人」と改名させた黒人イスラム原理主義団体「ネーション・オブ・イスラム」の一大広告塔となったのだろう。団体の人間も広告塔効果は絶大だったと証言してる。そしてびっくりしたのは、かの団体がK.K.Kと一緒に集っていたということ。ある時「あのニガーを殺せ!」「冗談だよ、チャンプ」などとやりとりしてたと自慢げに話すアリ。そんな完全に干されていた時期、ジョーはカシアスを、金銭的にも対外的にも陰日向に支援してたという事実。にも関わらず、復帰できた途端ジョーを「アンクル・トム」「ゴリラ」と罵り続ける。ショーアップにも程があるだろうに。黒人同士の間で肌の白い方が優位だとし、その罵りは最大の蔑称だとうことは今回の解説で初めて知った(日本のwikiは軽くしか触れてない)

今やすっかり過去の人の美白マイケル・ジャクソンでさえ、この「アンクル・トム」の呪縛に囚われてたって事なのか・・・

完全版
BShi 6/20(土)20:30〜
BShi 6/26(金)23:00〜(再放映)
http://bit.ly/1W27P


同じ元チャンプでもけっして裕福ではない今の彼は、出身の南部スラム街にジムを構えそこで寝起きする。鞄には入ってるのはトウモロコシの缶詰。命を懸けて闘ったその映像に眺め入るジョーの顔がなんともいえぬ。憎しみと懐かしみが混然とした風だ。そんな勝負には負けたが闘いには勝ったジョーの顔。必見也。

--6/26追記
本当に過去の人となっちまったねマイケル、合掌